追憶
(過去)
20代はどうしようもなくなった現実に辟易していた。就職活動は頓挫して親は何をやるにも渋っている。出会った音楽もこれからというときに暗転する。僕は生きる目的がなくなっている。その感情が周りに波及する。とりあえず病気の発症に尽きると思います。20で罹患する、で薬を真面目に飲まなかったから更に惨状が襲いかかる。未来のない未来をなんとかしようと皆必死だった。まだ信仰も運命もなかった時代(正確に言えば受け入れられない)今まで部活をやめて学校までやめて辿り着いた先がギターや音楽だった。生まれ変わるために友情もかなぐり捨てた。後悔はしていないけれどやっぱり違うと思う。生まれ変わるためには手段を選ぶ暇はなかった。よく作家や漫画家は独自の世界を持っていていいねと思っていた。それは自分にとって諦めにも近い。でもなんか変われそうな気がした、今の社会性を凝り固まった常識と距離を置くことで、そうこう考えるうちに学校の教育が無為に見えてきた。僕は見限ったんだよそう吐き捨てるように呟いていた時期だった。
入退院を繰り返す中で捨てたものすら手に入っていった。これは必然と思う。ただやはり今の現状を垣間見ると全てが必要なのか?まだ答えはない無駄なものはないと思うけれど。これっきりですかと聞かれるけれどそうだったよねと相槌を打ってしまう。だって傍観者だったものそういう関係が今後の課題になる